いま、すぐはじめる地頭力

久々に読んだ本の感想をメモメモです。


いま、すぐはじめる地頭力

いま、すぐはじめる地頭力


地頭力という言葉は聞いたことしかなかった私ですが、この本はそんな私にとって入りやすかったなという印象です。


まず、地頭力を語る上での前提は「結論から」「全体から」「単純に」という3つです。
これって、まあ言われれば分かるんですけどね。でも、自分も含め結構多くの人が話をしていると各論に行ってしまいがちなんです。
なので、この前提を常に心に留めておく必要があります。


なるほど、と思ったのは、「頭がいい」の定義について。
本書では、「頭がいい」というのは「物知り」「機転が利く」「地頭がいい」の3つに分かれる、としていました。
そして「物知り」の価値は、インターネットの普及により、以前と比較して下がっている、と。
確かに検索サイトを使いこなせれば全てを記憶する必要は無いんですよね。
となると、これからは「機転が利く」人か「地頭がいい」人が求められるわけです。


じゃあ地頭力ってどうやって鍛えるの?ってところですが、第一歩は「なぜ?」と常に考えることだそうです。
実は、このメッセージはこれまでに読んだビジネス書に書いてあることとは反対のことなんですよね。
「仕組み化」の本を以前読みましたが、そこではあまり考えなくてもいい仕事は仕組み化して、考えなくても仕事がこなせるようにしましょう、って書いてありましたし。
って書いてて違う気がしてきましたよ。
そうそう、既に手順が確立されていて決められたプロセスに則っていけば対応可能なものについては仕組み化して、それ以外の考えなければできない仕事はしっかり人が考えていきましょう、ってことだったと思います。
ということは、地頭力というのは、その人が考えなきゃできない仕事で最高の結果を出すために必要なものなんですね。
俺的解釈はそんなところでしょうか。


んじゃあ、地頭力を鍛える為には何をすればいいの?ってことですが、以下3つのことをやるように、とのこと。

  1. 時間に対する感度を上げる
  2. 知的依存心を捨てる
  3. 自分の「思考のクセ」(思い込み)を徹底的に認識する。


1つ目の“時間に対する感度を上げる”ですが、これは非常に分かりやすい。
お金も時間も「足りない」と感じることが多いんですよね。
にもかかわらず、時間は比較的無駄にされやすい。
まあ、地頭力とかそういうことではなく、時間感覚を若いうちに身に付けることが第一歩なんでしょう。


2つ目の“知的依存心を捨てる”については、これが一番大事な気がしました。
もちろん自分で考える前提となる知識は非常に大事ですが、考えた結果を聞いてしまうというのは「考える」ことを放棄したことに他ならないわけで、まあ、これをやる人が多いこと多いこと。
で、本書では、「恵まれた環境が考えない人を作る」としています。これはその通りだなぁ、と。
なんといいますか、これが今の職場でも問題になっておりまして、これが行き過ぎると「言われたことだけやればいい」となってしまいかねないわけで、なんとなく今の職場環境が良くないのかなぁ、と。
「都合のいい上司は地頭力を鍛えない」ともありまして、ちょっと反省してます。。。


3つ目の“自分の「思考のクセ」(思い込み)を徹底的に認識する”については、なんというかこの本に気づかされたことが多かったです。
相手よりも自分、将来よりも現在、結果よりプロセス、全体より部分などなど、自分の思考にクセが分からされましたよ。。。
でも、それを認識できているのとできていないのでは、大きな差がありますね。


あとは、地頭力の鍛え方について、色々紹介されていました。
その1つにフェルミ推定もあって、この考え方は重要だなぁと思いましたが、こればっかやっても意味ないでしょ、というのがフェルミ推定に対する感想です。


地頭力のエッセンスは、この本から学べましたんで、どう生かすかを考えていきたいですね。